ドラマより面白い野鳥観察

私の借りている屋敷(築40年ですが以前住んでいた埼玉のちんまい家に比べるとはるかに大きな家なので「屋敷」と呼んでいます)の前にはのどかな小川が流れています。

この小川に数十羽の冬の水鳥たちが戻ってきました。戻ってきたのはオオバンとカルガモ。オオバンは真っ黒の全身に白い額とくちばし、カルガモは白っぽい顔に黒褐色の身体。両方ともカモの仲間です。

眺めていると、一羽のカルガモの赤ちゃんが家族とはぐれました。

不安げに家族を探すカルガモの赤ちゃん。黒いオオバンたちに邪魔者扱いされながら再び家族に合流できるまでの様子は、見ているこちらまでドキドキする大冒険でした。

大冒険が無事終わり一安心していると、カラスが3羽飛んできました。3羽の動きを見るとどうも小さな子ガモを狙っているようです。小さなカモたちもよくわかっているようで慌てて草むらの中に隠れて身を潜めました。

カラスたちは草むらの周囲でしきりに鳴いています。3羽で何か会話しているようにみえます。カラスたちの鳴き方と視線の方向や他のカラスとの位置関係を一か月も観察すれば、カラス語が理解できるようになるかもしれない。などと考えながら、いざカラスが子ガモを襲ったら助けに駆けつけようと身構えていると、小川の向こう側を犬を散歩させているおじいさんが通りかかり、カモもカラスも全員一斉に飛び立ちました(写真上)。

人間が一番強いようです。

いつのまにかもういくつ寝るとお正月になっています。今日は屋敷の庭を掃除するつもりでした。

しかし、目の前の小川で水鳥たちを観察していると掃除する間もなく日が暮れてしまいました。

冬の一日はすさまじいスピードで過ぎ去ります。考えてみたらこの一年もあっという間でした。

日高村の生活を楽しんでいるだけの一年だった気がします。

明日以降、水鳥たちの誘惑に負けず屋敷を大掃除できるか不安になってきました。