日高で猫を見ない理由(わけ)

ねこに会いたくて日高村に来ても、会えるのは猫好きの人間ばかりで猫本人にはめったに会えません。村で猫を探しても会えるのはなぜか猫ではなくて猫好きの人ばかり。

私は昔から猫が好きで野良猫が地域で幸せに暮らすボランティアをしていました。川越に住んでいる頃は毎日近所の野良猫と交流するのが生活の一部になっていたほどです。日高村にも猫好きが多く、お家を訪問すると猫の写真を飾っている家庭がたくさんあります。初代オムライスの歌を作ってくれた山崎さんの描くイラストには必ずかわいい猫がいます。

山崎さんの作った11月19日(土)日高村酒蔵忘年会のチラシ。

しかし村で本物の猫にはなかなか会えません。

先日も安くて新鮮な野菜とくだものを買いに黒岩商店に行くと、店内に猫の写真がいっぱい飾ってありました。周囲に猫の姿はありません。日高村に来て半年、とうとう溜めこんでいた疑問が口から出ました。

「日高村には猫好きがいっぱいいるのに猫はめったに見ません。猫はどこにいるんですか?」

黒岩商店のご主人は、この人は何を言ってるんだろうといった顔で私を見ました。

「猫は夜行性やき。昼間はおらんが」

不覚でした。猫についての基本中の基本を忘れていました。本能を忘れた猫と長年付き合ってきたために私自身の野生が鈍っていたようです。

夜、気を付けてみると光る猫の目とすぐに目が合います。日高村にも猫がたくさんいると最近ようやくわかってきました。

さっき家に帰ってくると近所の猫がものすごいスピードで逃げていきました。川越の野良猫の50倍のスピードでした。