消えゆく餅投げ

餅投げの習慣は高知に来て初めて知りました。大昔には関東にもあった習慣かもしれませんが、私が物心ついたときはもう消えていた習慣です。

お祭りやイベント、家を新築した時などお祝い事の時、集まってきた人にお餅を投げて配る習慣は四国ではまだまだ現役で生きています。 “消えゆく餅投げ” の続きを読む

花採り踊りは四国だけ?

今年の日高村沖名八幡宮の「花採り太刀踊り」は、大雨にもかかわらず無事終了しました。

700年の伝統は、関係者一同の努力により途絶えることなく来年へとまた引き継ぐことができます。

演舞中、真剣が私の右腕に当たりましたが、八幡様のご利益か、はたまた普段の鍛え方が違うのか、なぜか無傷でした。 “花採り踊りは四国だけ?” の続きを読む

よさこい食わず嫌い

今年もよさこい祭りが始まりました。

高知といえばよさこい祭り。

お祭り期間中、高知市内のホテルや旅館は数か月前から予約で全部満室。駐車場もこの時期だけ値上げした上に満杯。いつもは閑散としている市内は人、人、人であふれかえっている、と聞いていました。

静かな暮らしがしたくて高知県へ来た私たちとしては、わざわざよさこい期間中に高知市内に行く理由はありません。

よさこい祭りは100%他人事、でした。 “よさこい食わず嫌い” の続きを読む

食べて、祈って、恋をして

昨日の福島の地震は東日本大震災の記憶をよみがえらせました。だからという訳ではないのですが今日から四国八十八か所巡りを始めました。まずは徳島一番札所霊山寺へ。歩きではなく車で。

東日本大震災を私は埼玉県川越の病院で患者さんと体験しました。患者さんは30代の物静かな女性で末期のすい臓がんを患っており地震から数週間後この病気で亡くなりました。悲しげな微笑みを今でも思い出します。ご主人と小さな女の子が残されました。

実は八十八か所のお寺を訪問するのは今回が初めてです。高知に住んでいながら高知県内の八十八か所にも行ったことはありませんでした。お遍路さんはとても有名なので、観光化されたお寺を勝手にイメージして今日初めて訪問した霊山寺は真剣に祈りを捧げる人が集まるお寺でした。ピンクのジャケットを着てきた妻はとても後悔していました。

高知で約8か月観光の仕事に従事してきましたが、霊山寺で手を合わせる人を見て、四国に対する観光客(お客さん)のニーズは楽しみよりも祈りにあるのではないかと考えました。祈りの旅をする人は世界中にたくさんいます。世界三大宗教のキリスト教、イスラム教、仏教では巡礼が大事な信仰の一部ですし、日本でも熊野古道など有名な祈りの道があります。もちろん四国のお遍路は日本を代表する祈りの道です。祈る旅を通して人生や心を見つめ直そうとする人をサポートする観光。1,200年間四国がやってきた「おもてなし文化」を観光業にもっと取り入れれば潜在的な需要を高知でももっと掘り起こせるのではないでしょうか。映画「食べて、祈って、恋をして」イン四国はどうでしょう?

2番札所の極楽寺にお参りした帰り、不思議な犬に会いました。

昼ごはんは「いのたに本店」で初めての徳島ラーメンをスープまで飲み干し

阿波踊り会館では実演を見て感動し、何とか高知でも阿波踊りの練習ができないものかと考えながら帰ってきました。

土佐弁で酒を飲むと

大昔

八王子ではMA‐1という米軍のフライトジャケットが流行していました。しかしこれを着て都心に出ると「ダサい」「やっぱ八王子だ」とずいぶんバカにされたものです。今、このMA‐1がおしゃれな人の間で流行しているそうです。驚くほど時代は変わりました。さっそく土佐市のコーナンへ行ってMA‐1風のジャケットを買ってきました。今年の冬はこれで決まりです。

最近の私の流行はズボンの横側にポケットの付いたチノパンです。サイドポケットパンツと勝手に呼んでいます。この法則でいくと数十年後には流行になるのでみなさん今から要チェックです。これもコーナンで手に入ります。

花採り太刀踊りあとの楽しかった打ち上げ飲み会のことを今でも考えています。なぜあんなに楽しかったのだろう?普通のスナックだと思っていた「ほのか」は意外にも酒も料理もうまくて最高でした。でもあの夜はおいしさだけではない不思議な楽しさがありました。爆笑したわけでもなくただ地元のおじいさんたちの話を聞きながら瞬きよりも早いペースで日本酒を飲み続けただけなのに、楽しくてしょうがなかったのはなぜなのかこの二日間考えていました。

おじいさんたちの話は完全な土佐弁で正直何を言っているのかほとんどわかりません。もちろん「いい話をしているんだな」「ありがたい話をしているんだな」ということはわかったので大丈夫です。おじいさんたちの想いはがっちりキャッチさせていただきました。

そこで気が付きました。土佐弁が酒をうまくしているのではと。土佐弁が酒の席をどうしようもなく楽しくしてくれているのではないでしょうか。京都弁で話す舞妓さんとひと財産使ってでも飲みたがるおっさんの気持ちを垣間見た気がします。白塗りのおねえさんに京都弁が色を添えているのかもしれません。土佐弁が飛び交う酒の席には時代劇の世界に飛び込んだかのようなかっこよさがあります。「おんしゃわしの酒が飲めんちゅうが」。こんなこと言われたら飲みたくなくても飲んでしまいます。土佐弁は酒を日本一おいしくしかもかっこよく飲む言葉です。土佐弁をマスターしてもっとうまい酒を飲みたいものです。

「八王子には方言ってあるんすか?」

土佐弁を教えてくれながら同僚のIさんが聞いてきました。大人の事情で詳しくは申し上げられませんが、Iさんはもへいくんに関わるパフォーマンスの天才でとても尊敬しています。須崎のお弁当屋ショップたけざきのおいしい玉子焼きを教えてくれたのもIさんです。

「ありますよ。お笑い芸人のヒロミの話し方が典型で。標準語の語尾にバ〇ヤローをつければ全部八王子弁っす。言葉の最初に「てめえ」を付けるとより八王子っぽくなります。『てめえ今日新宿に行くぞバ〇ヤロー』。八王子ってこんな感じっす」

生まれ故郷の八王子ですが、なかなかうまい酒が飲めませんでした。

こころに響くダンス

恥ずかしながら民俗芸能といったものと接したことがありませんでした。日本に住んでいながら日本の民俗芸能について何も知りませんでした。川越祭りの山車に乗っている笛と太鼓と踊り手を遠くから見たことはありましたがなんの感情も湧かなかった、その程度の記憶しかありません。

高知県日高村に越してきて沖名の花採太刀踊り(はなとりたちおどり)に出会った時、自分の運の良さに本当に感謝しました。日本一素晴らしい民俗芸能であり武道と巡り合えたからです。しかしよく考えてみたら武道についてはまあまあ知っている方ですが、花採り太刀踊りは生まれて初めての民俗芸能でした。

昨日、高知県民文化ホールで開催された第58回中四国ブロック民俗芸能大会で生まれてから2つ目の民俗芸能を見ました。2つ目もとても感動してしまいました。

それは愛媛県両谷の獅子舞です。楽しそうに踊っていた赤い小猿と獅子を最後に狩人が銃で撃ち殺すお話が無言のダンスで表現される舞を見ていると、生きる切なさとか悲しみのような感情が心の中に湧き上がってきました。2種の太鼓が刻む単調なリズムが心に突き刺さりました。

私たちの日高村花採り太刀踊りは見ても舞っても血が沸き立つのを感じます。真剣のもつ極限の緊張感と他者への思いやりがこの舞いにすべて表現されています。早く覚えて見る方から舞うほうになりたいものです。

民俗芸能の奥深い世界を垣間見た一日でした。まだ2種類しかみてませんが。

それにしても舞台上で舞うのはやはり特別です。高知県代表に選ばれた名誉とプレッシャーのおかげでその夜の打ち上げは参加者一同いつもの倍以上のペースで酒が進みました。昨日はブログを書こうと思ったら飲み過ぎで目の焦点が合わなかったので書けませんでした。高知の酒は日本一です。これは自信をもって言えます。