よい鍼灸師の見分け方

日高村オムライス街道応援ソングリベットボタンさんが歌う「トマトの神様」が素敵な曲で本当によかったです。同じ日高村に関わる者として自信をもってお客さんにすすめることができます。変な曲だったらどうしようかと思っていましたが、ひいき目でなく(ひいき目かもしれないけど)良い曲です。リベットボタンさんは声もとてもきれいですし、見た目もかわいいし、そのうえとても魅力的なイラストを描きます。

リベットボタンさんはこれからどんどん売れて、一緒に日高村もどんどん盛り上がる未来を目に浮かべてニヤニヤしています。

と、そこで昔のことを思い出しました。

日高村でモノを売るのも東京でモノを売るのもどちらも同様に難しいということを最近すっかり忘れていました。日高村の観光を売る方が東京で観光業するよりも難しいと思い込んでいました。けれども商売の難しさは田舎でも都会でもまったく同じです。過去はいつも美しい。東京は人口が多いからモノが簡単に売れるけど、日高村は人口が少ないからモノが売れないと勝手に思い込んでいました。しかし成功にどこにいるかは関係ありません。東京だって大変です。

そこで関東でがんばっている鍼灸師の後輩のみんなに「これをやれば鍼灸師として成功する三つの方法」をお伝えします。これは同時に鍼灸師ではない人にとって「よい鍼灸師を見分ける方法」になると思います。

その1。

普通の鍼灸師でよいと思ってはいけません。天才または神レベルの鍼灸師でなければ患者さんはお金を払ってまで治療を受けません。どんな苦痛も1分で取り除ける鍼灸師になってください。大丈夫です。才能があれば誰でも簡単にできます。

その2。

患者さんの期待通りでは不合格です。期待を超える結果を出して初めて患者さんは感動してくれます。そうでなければ信頼関係は築けません(リピーターになってくれません。リピーターになるのが患者さんにとって良いことではありませんが)。腰が痛いと言われて腰だけ治すのでは足りません。腰の痛みを取るのは当然で、それ以上に患者さんが想像もしたことがない健康を体験させてあげてください。

その3。

効きそうな治療法を追いかけるのをやめ、目の前の患者さんに全力で集中し、患者さんの身体から治療法を引き出してください。医療業界の法則に「内容に関係なく新しい治療法ほどよく効く(古くなると効かない)」というのがあります。よく効くともてはやされいる最新の治療法は、流行している時点でもう古くなっています。患者さんの身体から自分だけの最新の治療法を作り上げてください。

この3つをやれば鍼灸師として簡単に成功できます。グッドラック。

南国市の楽しいレストランはグドラック

もう一つ、良い鍼灸師はあまりお金に執着しません。治療代の高い鍼灸師は要注意です。

そして、

どなたか日高村の観光が盛り上がる簡単な方法をご存知でしたら教えてください。

土のちから

実りの秋になると高知の土のちからに圧倒されます。

耕作放棄地の我が家の庭にもかつておじいさんが蒔いた種の生き残りが勝手に実をつけます。目の前の山は食べられる山野草の宝庫です。

明日、世界経済が崩壊して電気もガスも水道も止まってさらに外からの食料の流通が止まったとしても、高知の土が勝手に食料を生産してくれます。もちろん飲める水はいたるところに流れています。

この点が都会との大きな違いです。

都市部の土地は瘦せていて生産力も小さいうえに人口密度が高いので、いざというときに人を養う力はないはずです。東京では生きるための唯一の方法がお金です。お金で食料のほか生きる手段すべてを買うしかありません。なので都会の生活はいつも不安が付きまといます。「お金がなければ生きていけない」。よく聞く言葉ですが都会では本当です。実際は「お金があっても生きていけない」が本当です。明日世界経済が崩壊すればお金にはなんの価値もなくなります。

東京の人がよく働くのは不安に突き動かされているからだと思います。

先日司牡丹の社長さんが講演会で、高知は新鮮でうまいものが食べられるから料理が発達しなかった。まずい食材しか手に入らない地域ほど料理がよく発達したと言っていました。

その通りだと思います。金儲けも同様です。不安が多い人ほど必死に働きます。

飢え死にのない豊かな土地に暮らして必死に働く必要がどこにあるのでしょうか。

高知の人にはビジネス感覚がないと批判されることがあります。確かに高知でビジネスの勉強会に行ってもビジネスの話を聞いたことがありません。今日参加した会もそうでした。移住して最初のころはそのことにとてもイライラしました。もっと金儲けができるのになぜやらないんだと。

しかし今はもうイライラしません。

今は高知の暮らしが「正しい」と思っています。豊かな土のちからに守られて暮らすのが人の本来の姿です。都会の人はみんな高知の土のちからを学ぶべきだと思います。生産力の高い土は生きる不安を取り除く最良の処方箋です。

仁淀川のごちそう

日本一の清流仁淀川に来れば誰でも日本一おいしい川の幸を食べたくなるのが人情です。

しかしおいしい川の幸はそう簡単には食べられません。仁淀川でも天然の鮎やウナギはとても貴重でめったに口にできません。

ある観光会社が仁淀川上流にある越知町の住民に「越知町で一番おいしい店はどこか」アンケートをとったそうです。自由軒本店が一番になりました。ラーメンとおでんのおいしい行列のできる店です。川の幸はメニューにありません。さらに上流の仁淀川町でも同じアンケートしたらドライブイン引地橋が選ばれました。うれしいことにこの店には川魚が置いてあります。しかしこの店で一番おいしいと評判なのはおでんです。実際、死ぬ前に一度は食べたいおでんナンバーワンです(これは個人の感想です)。

(写真)ドライブイン引地橋のおでん。

ちなみに日高村で同様のアンケートをとっても川魚の店が選ばれることはありません。川の幸を食べさせる店がないからです。おそらくオムライスのおいしい店が選ばれるのではないでしょうか。あるいはラーメンのおいしい店かもしれません。または馬刺しのおいしい店かもしれません。

(写真)日高村クッチーナかねしんの馬刺し。

天然のものは安定供給ができません。なので川の魚は商売向きではありません。獲れたり獲れなかったり、質が良かったり悪かったり、大きかったり小さかったりするのが自然です。これでは店が開けません。

せっかく東京から来てくれた人に、鮎ではなくおでんやラーメンをごちそうするのは少し心苦しいのですが、これが仁淀川のごちそうです。日本一甘いトマトを思い出に持ち帰ってください。

もちろん仁淀川のそばに住むのは他にはない良さがあります。夏、川エビ漁に誘ってもらい自分で獲った川エビ(半分以上は達人からもらったものですが)をから揚げにして食べたのは忘れられない楽しい体験です(写真一番上)。11月も終わろうとする今でも思い出します。

ところで、今までに食べた鮎で一番おいしかったのは、ごめんなさい仁淀川、中村で食べた四万十川の鮎です。魚臭さゼロ。新鮮な野菜を食べているかのようなさわやかなおいしさにショックを受けました。

おそらく仁淀川の天然鮎もこれと同じくらいおいしいはずです。私も運がよければいつか食べられるでしょう。

イベントのあとに思うこと

日高村最大のイベントひだか茂平マラソン2016が開催されました。全国から集まった1200人以上のランナーが雨の日高村を駆け抜けました。私もウォーキング部門を一緒に歩く仕事と片付けなどスタッフとして参加しました。だいぶ濡れましたが、日高村がたくさんの人でにぎやかな様子にテンションがまだ上がっています。

メイン会場となった運動公園は、村の人によく「あの公園を使う人などおらん。いつもガラガラやき」と言われますが、週末はたいていスポーツを楽しむたくさんの人でにぎわっています。実は日高村はスポーツの盛んな村です。休みの日だけでなく普通の日でもぜひ日高村でスポーツを楽しんでほしいと思います。まあ私は頼まれても走りたくないタイプの人間です。唯一イノシシに追いかけられたら走るかもしれません。そんな私でも運動公園の芝生を見ると思いっきり走ってみたくなります。それほどきれいな芝生です。

日高村の人は自分の村に対して時々とても謙虚になります。今日ウォーキングのスタッフとして一緒になった女性も「なにもない田舎やき。私たちがガイドして少しでも楽しんでいってもらわんと」と言っていましたが、移住者の私に言わせれば日高村の魅力を語るのに言葉はいりません。ただ自由に歩いて見てもらうだけでも十分楽しめる村です。観光化されていない本物の里山は一見の価値ありです。日高村に慣れると田舎や自然を売りにしている観光地がとてもわざとらしく不自然に感じられます。

また「昔は通り過ぎるだけの村だった」とも言われます。日高村を通り越してどこへ行くんだって感じです。オムライスを食べに来たついでに少し村の散策を楽しんでみてください。ふるさとに帰ってきたかのような懐かしい気持ちになれるはずです。

 

なんでもそろう高知のレストラン

デパートの食堂に行くと和洋中なんでもメニューにそろっているのでどれにしようかいつも悩みます。ハンバーグと寿司とステーキと刺身定食とチャーハンとうな丼とかつ丼と天ぷらそばとキツネうどんとラーメンがずらっと並んでいるとかえって選べなくなります。酢豚もオムライスも捨てがたい。贅沢で幸せな悩みの時間です。

高知でレストランに行くといつもデパートの食堂状態です。

日高村オムライス街道の名店レストラン高知マンマ亭もそうです。両方ともラーメンがおいしいことでもよく知られています。

高知県最古のファミレスといわれるレストラン旭もキャラクターのとんがりちゃんがかわいいグドラックも和洋中全部そろっています。

南国市のビストロセルフィーユはなぜでしょう?メニューに和と洋はあるのに中華がありませんでした。

しかしビストロセルフィーユはただものではありません。今日食べた「ステーキとエビフライのランチ」(写真上)ではライスとパンのほかに追加料金なしで握り寿司が選べました。迷わず寿司まっしぐらです。寿司とステーキとエビフライの異種格闘技を堪能しました。

ライスの代わりのにぎり寿司。その辺の回転寿司よりもはるかにおいしかったです。

太平洋の「海とレモン」

「海とレモン」さんは四万十市中村のアロマテラピー&エサレンボディワークの一軒家サロンです。この夏レモンの似合う瀬戸内海から太平洋の中村へ移住した素敵な女性が営んでいます。

中村は不思議な街で、世界中から優れたセラピストが集まってきています。セラピストというのはアロマセラピストや整体、タイ式マッサージ、アーユルヴェーダ、鍼灸など手を使った施術全般をいいます。10月に行われた四万十養生塾でレモンさんと会って以来とても魅力的なセラピストの皆さんと交流ができ、私も中村に魅了されています。もちろん一番好きなのは日高村です。

日高村と中村とは歴史的に浅からぬ縁があります。四国を平定した長宗我部元親と最大の激戦を繰り広げた日高(当時は日下)の土岐城主は中村の土佐一条氏の家臣でした。もう一つ、どうでもよい小さな縁ですが私の祖母は中村の出身です。

レモンさんのエサレンボディワークとも勝手な縁を感じています。アメリカの西海岸にあるエサレン研究所は世界中のセラピーを集め研究している有名な機関で、私たちセラピスト憧れの場所です。エサレンボディワークはこの研究所から生まれました。レモンさんはこの研究所の出身です。

私はエサレン研究所ともボディワークともまったく関係がありません。なのにエサレン研究所の名前を勝手に使ったことがあります。日高村地域おこし協力隊に応募するとき「日高村に日本のエサレン研究所を作る」と応募動機に書きました。私も、もちろん日高村の人もエサレン研究所のことなんてまったく知らないのにです。本気で世界中のセラピーを集める気があったわけではなく、かといって必死に鍼灸院を開業するつもりもなく、本音はただ日高村が好きになったので応募したのですが、そんな子供っぽい動機ではだめだと思ったので、エサレン研究所などと言って体裁を整えてみました。エサレン研究所および日高村関係者の皆様にお詫びします。

こんな感じで応募動機を書いてすぐにエサレンのことなど忘れていたにも関わらず、レモンさんのエサレンを聞いた瞬間、勝手にまた縁を感じてしまい、中村または日高村に日本のエサレン研究所を作れる気が本当にしてきました。優れたセラピーを求めて世界中から高知に人が集まる。そんな日が将来くる気がしてきています。

レモンさんは四万十川の美しい景色を見たとき即座に四万十に住むことを決めたそうです。私は一度も日高村を見たことないのに住むのを決めました。二人ともアホなのかもしれませんが、よく言えばどちらも土佐との不思議な縁を感じます。

よいセラピーには美しい場所が必要です。レモンさんは美しい四万十で最高のアロマセラピーとエサレンボディワークをおこなっています。

今夜、日高村の夜空には美しい天の川が流れています。私が任期終了後何をやるかはわかりませんが、日高村で鍼灸やるのも魅力的です。

写真は日高村の青い空です。

四国でバイクに乗らずにどこで乗る?

「四国でバイクに乗らずにどこで乗るんですか?」

四万十市中村を起点に日本中をオートバイでツーリングしている素敵な女性に言われました。最近、日高村から四万十市中村へ行くことが多く、そのたびにバイクを売ってしまったことを後悔しています。バイクで走ったら最高の山と海の道が続いています。

アロマテラピーと整体とタイ式マッサージの先生と交流してヨガの先生が作るベジタリアンのランチを食べに行くために今回四万十市中村へ行きました。以前の私の仕事が鍼灸師だったので(今でも頼まれればやりますが)その縁で知り合った皆さんです。

オートバイのライダーはタイ式マッサージの先生です。仁淀川流域のことを私よりもよく知っていました。仁淀川は上流から下流までツーリングに最高です。バイク乗りたい。。。タイ式女性の言葉が胸に突き刺さります。彼女が乗っているバイクがホンダCB400SB。私の乗っていたのがスズキV-Strom1000。二人で話し合って高知に一番ぴったりなバイクがヤマハセロー250

これがヤマハセロー250。

海と山の両方のツーリングを同時に楽しめるのは高知の特徴です。仁淀川の渓流沿いの山道を楽しんで1時間も経たずに海風を受けながら太平洋の道を走る心地よさは言葉になりません。たぶん最高です。バイクがないので想像するだけですが。

ところでアロマや整体、マッサージ、鍼灸、ヨガなどを総称してセラピストとか手技療法家といいます。中村にはこのセラピストが多くて町全体がリラクゼーションの雰囲気にあふれています。ハワイにいるかのような感覚になります。

それにしても今日は久しぶりに整体を受けました。とても腕のよい整体師さんで筋が完全に緩んでしまい今眠くてどうしようもないです。

おやすみなさい。

食べて、祈って、恋をして

昨日の福島の地震は東日本大震災の記憶をよみがえらせました。だからという訳ではないのですが今日から四国八十八か所巡りを始めました。まずは徳島一番札所霊山寺へ。歩きではなく車で。

東日本大震災を私は埼玉県川越の病院で患者さんと体験しました。患者さんは30代の物静かな女性で末期のすい臓がんを患っており地震から数週間後この病気で亡くなりました。悲しげな微笑みを今でも思い出します。ご主人と小さな女の子が残されました。

実は八十八か所のお寺を訪問するのは今回が初めてです。高知に住んでいながら高知県内の八十八か所にも行ったことはありませんでした。お遍路さんはとても有名なので、観光化されたお寺を勝手にイメージして今日初めて訪問した霊山寺は真剣に祈りを捧げる人が集まるお寺でした。ピンクのジャケットを着てきた妻はとても後悔していました。

高知で約8か月観光の仕事に従事してきましたが、霊山寺で手を合わせる人を見て、四国に対する観光客(お客さん)のニーズは楽しみよりも祈りにあるのではないかと考えました。祈りの旅をする人は世界中にたくさんいます。世界三大宗教のキリスト教、イスラム教、仏教では巡礼が大事な信仰の一部ですし、日本でも熊野古道など有名な祈りの道があります。もちろん四国のお遍路は日本を代表する祈りの道です。祈る旅を通して人生や心を見つめ直そうとする人をサポートする観光。1,200年間四国がやってきた「おもてなし文化」を観光業にもっと取り入れれば潜在的な需要を高知でももっと掘り起こせるのではないでしょうか。映画「食べて、祈って、恋をして」イン四国はどうでしょう?

2番札所の極楽寺にお参りした帰り、不思議な犬に会いました。

昼ごはんは「いのたに本店」で初めての徳島ラーメンをスープまで飲み干し

阿波踊り会館では実演を見て感動し、何とか高知でも阿波踊りの練習ができないものかと考えながら帰ってきました。

土佐弁で酒を飲むと

大昔

八王子ではMA‐1という米軍のフライトジャケットが流行していました。しかしこれを着て都心に出ると「ダサい」「やっぱ八王子だ」とずいぶんバカにされたものです。今、このMA‐1がおしゃれな人の間で流行しているそうです。驚くほど時代は変わりました。さっそく土佐市のコーナンへ行ってMA‐1風のジャケットを買ってきました。今年の冬はこれで決まりです。

最近の私の流行はズボンの横側にポケットの付いたチノパンです。サイドポケットパンツと勝手に呼んでいます。この法則でいくと数十年後には流行になるのでみなさん今から要チェックです。これもコーナンで手に入ります。

花採り太刀踊りあとの楽しかった打ち上げ飲み会のことを今でも考えています。なぜあんなに楽しかったのだろう?普通のスナックだと思っていた「ほのか」は意外にも酒も料理もうまくて最高でした。でもあの夜はおいしさだけではない不思議な楽しさがありました。爆笑したわけでもなくただ地元のおじいさんたちの話を聞きながら瞬きよりも早いペースで日本酒を飲み続けただけなのに、楽しくてしょうがなかったのはなぜなのかこの二日間考えていました。

おじいさんたちの話は完全な土佐弁で正直何を言っているのかほとんどわかりません。もちろん「いい話をしているんだな」「ありがたい話をしているんだな」ということはわかったので大丈夫です。おじいさんたちの想いはがっちりキャッチさせていただきました。

そこで気が付きました。土佐弁が酒をうまくしているのではと。土佐弁が酒の席をどうしようもなく楽しくしてくれているのではないでしょうか。京都弁で話す舞妓さんとひと財産使ってでも飲みたがるおっさんの気持ちを垣間見た気がします。白塗りのおねえさんに京都弁が色を添えているのかもしれません。土佐弁が飛び交う酒の席には時代劇の世界に飛び込んだかのようなかっこよさがあります。「おんしゃわしの酒が飲めんちゅうが」。こんなこと言われたら飲みたくなくても飲んでしまいます。土佐弁は酒を日本一おいしくしかもかっこよく飲む言葉です。土佐弁をマスターしてもっとうまい酒を飲みたいものです。

「八王子には方言ってあるんすか?」

土佐弁を教えてくれながら同僚のIさんが聞いてきました。大人の事情で詳しくは申し上げられませんが、Iさんはもへいくんに関わるパフォーマンスの天才でとても尊敬しています。須崎のお弁当屋ショップたけざきのおいしい玉子焼きを教えてくれたのもIさんです。

「ありますよ。お笑い芸人のヒロミの話し方が典型で。標準語の語尾にバ〇ヤローをつければ全部八王子弁っす。言葉の最初に「てめえ」を付けるとより八王子っぽくなります。『てめえ今日新宿に行くぞバ〇ヤロー』。八王子ってこんな感じっす」

生まれ故郷の八王子ですが、なかなかうまい酒が飲めませんでした。

こころに響くダンス

恥ずかしながら民俗芸能といったものと接したことがありませんでした。日本に住んでいながら日本の民俗芸能について何も知りませんでした。川越祭りの山車に乗っている笛と太鼓と踊り手を遠くから見たことはありましたがなんの感情も湧かなかった、その程度の記憶しかありません。

高知県日高村に越してきて沖名の花採太刀踊り(はなとりたちおどり)に出会った時、自分の運の良さに本当に感謝しました。日本一素晴らしい民俗芸能であり武道と巡り合えたからです。しかしよく考えてみたら武道についてはまあまあ知っている方ですが、花採り太刀踊りは生まれて初めての民俗芸能でした。

昨日、高知県民文化ホールで開催された第58回中四国ブロック民俗芸能大会で生まれてから2つ目の民俗芸能を見ました。2つ目もとても感動してしまいました。

それは愛媛県両谷の獅子舞です。楽しそうに踊っていた赤い小猿と獅子を最後に狩人が銃で撃ち殺すお話が無言のダンスで表現される舞を見ていると、生きる切なさとか悲しみのような感情が心の中に湧き上がってきました。2種の太鼓が刻む単調なリズムが心に突き刺さりました。

私たちの日高村花採り太刀踊りは見ても舞っても血が沸き立つのを感じます。真剣のもつ極限の緊張感と他者への思いやりがこの舞いにすべて表現されています。早く覚えて見る方から舞うほうになりたいものです。

民俗芸能の奥深い世界を垣間見た一日でした。まだ2種類しかみてませんが。

それにしても舞台上で舞うのはやはり特別です。高知県代表に選ばれた名誉とプレッシャーのおかげでその夜の打ち上げは参加者一同いつもの倍以上のペースで酒が進みました。昨日はブログを書こうと思ったら飲み過ぎで目の焦点が合わなかったので書けませんでした。高知の酒は日本一です。これは自信をもって言えます。