実家の倉庫を掃除していたら1993年製造の瓶ビールが1ケース出てきました(写真)。
バブルの時期に売り出された高級ビールです。
今年で27年物のビール。
とっくの昔に賞味期限は切れていますが捨てるのはどうにも忍びない。
少しばかり飲んでみました。
色は琥珀。
黒ビールのような重厚感があります。
賞味期限内のちゃんとしたブラウマイスターを飲んだことがないので本当はどんな色をしているのかわかりません。これがブラウマイスターの色だと言われれば納得してしまうほどの高級感。
実にうまそうです。
ただ泡はあまり立ちません。コップに注ぐといちおう泡は立ちましたが、たちどころに消えてゆきました。
香りには少しカビの匂い。芳醇な麦の香りも含まれています。
これはこれで悪くはありません。
重ねた年月の重さを感じます。
熟成されたワインやウィスキーのようです。
さっそく一口飲んでみました。
肝心の味は、甘い。
いろんな味が全部飛んでしまって糖分だけが残ったのか、口の中にべたべたした甘さが残ります。
ただ鼻から抜ける香りは豊かで、十分に人を酔わせる力があります。
アルコールも少なからず残っているようです。
不思議と次のひと口を飲みたくなる誘惑にかられます。
全体的には香りの強い甘く薄いビールという感じです。
高知弁でいうところの「たっすい」ビール。
ただこれがビールといえるかは疑問があります。
知らないで飲めば薄いワインと思うかもしれませんし、薄いウィスキーと思うかもしれません。
まあどちらにしても、味はまずい。
甘いだけでとてもじゃないが飲めた代物ではありません。
ただ甘いので料理には使えそうだと嫁に伝えたところ、気持ち悪いから捨ててくれと言われたので全部捨ててしまいました。
ネットで調べてみるとビールの賞味期限は9か月。
27年はだいぶ限界を超えていたようです。
ビールは年月で熟成しないことだけはわかりました。