実家へ帰ってきて20年ぶりに行った床屋さん夫婦が私のことを覚えていてくれました。
昔あまり話をした記憶もなかったのでまさか覚えてはいないだろうと、何も言わず初めて来ましたみたいな顔をして、しれっと椅子に座ったら、
「おや!お久しぶり!よくまた来てくれました。」
とご主人が言うので、驚いて「覚えていますか!?」と聞き返すと
「覚えていますよ!猫飼ってたでしょ。」と私が忘れていた20年前に話した内容まで覚えてくれていました。
この床屋さん夫婦はただ者ではないと思ってはいましたが、やはりすごい人たちです。
この20年、こちらのご夫婦よりも丁寧な仕事をする床屋さんとは、いまだに一人として会ったことがありません。
特に20年前にここで初めて挑戦したスポーツ刈りは、このお二人ほど上手にできる人はいません。どこの床屋さんへ行ってもまったく満足できなくて、高知ではスポーツ刈りはやめて普通の刈り上げに戻っていました。
このお二人と比べるとどこの床屋も仕事が粗く、髪を切る時だけは好きではない実家へ帰ってもよいと思ったものです。
高知ではいつも大衆理容土佐高岡店へ行っていました。
(たぶん)高知だけにしかないチェーン店の10分カット、千円カットで、よその地域の同種の床屋にはないシャンプーや顔ぞりをオプションで付けることができます。
ここは職人さんは誰もみな腕がよく、誰に切ってもらっても仕上がりはいつもビシッと決まっていて大満足でした。
ただいかんせん10分の仕事です。毎回もみあげの位置が左右で違っていたものです。
もちろんわが日高村にも腕の良い床屋さんがいます。
ただこだわりのとても強い人で、私はバッサリ短く切ってほしかったのに「あんたみたいに顔のでかいのは短く切るともっとでかく見えていかんき」と言って、ほとんど切ってくれませんでした。
仕上がりを見ると確かにかっこよくはなってはいるのに、帰り道、なぜか気分は落ち込んでいたのを覚えています。
多摩にいる間は床屋選びに悩まずに済みそうです。
今日はまたスポーツ刈りにしました。
20年前、気合を入れるためにこちらで初めてやったスポーツ刈りは効果てきめんで、その直後合気道の全国大会で準優勝し、妻とも出会えました。
今年もそんなよいことがあってほしいものです。
ただ値段は大衆理容の三倍。東京では死ぬほど働かなければ生きていけません。
写真はサンリオピューロランド正面。この撮影後、ゲリラ豪雨。