今朝、勤務先の建物の玄関脇に鳩が一羽死んでいました。
ただ私は見ていません。
出勤した同僚たちが興奮気味に話題にしていたので知りました。
掃除のおじさんも興奮気味に亡骸を片付けたと言っていたので鳩が死んでいたのは本当だと思います。
掃除のおじさんも含めて皆、鳩はカラスに襲われて死んだのだろうというのが一致した意見でしたけれども、
たぬきに襲われたって可能性もあります。
トンビと闘って敗れた可能性もありますし、
不運にも頭のおかしい人間と出会ってしまって命を無理やり落とされたってこともありえます。
多摩ではなんでもありです。
私の考えでは、カラスの性格は多摩の人間と実によく似ているので、奴らが鳩を襲ったってことは確かに十分考えられます。
死因がなんであれ、
何より今朝私の胸を打ったのは、
その鳩の亡骸のすぐそばの藪の中でずっとキジバトが鳴いていたことです。
泣いていた、とも書けます。
藪の中にいたのはおそらく死んだ鳩のパートナー。
午前中ずっと悲しげな声で泣いていました。
きっと鳩は胸が張り裂けていたんだと思います。
あんな悲しいキジバトの鳴き声は初めて聞きました。
私もその声を聞いて胸が張り裂け、気分が落ち込んで仕事どころではありません。
まあいちおう形だけは仕事をしましたけれども、ミスばかりでした。
しばらくすると声は藪の中から聞こえなくなりました。
どこかへ飛んで行ったのでしょう。
この残酷な空の下、
鳩も私たちも強く生きていかなければ。