鳩は「鳩のタカトビ」といって時々、鷹やトンビなど猛禽類のような飛び方をして紛らわしい。
と、日高村の副村長から教わりました。副村長は野鳥博士でいろいろな野鳥の話を聞くのがとても楽しみでした。
「あ!ハヤブサだ!」と喜んだら、よく見るとただの鳩でがっかりした。なんてことがよくあるそうです。
日高村に鳩はあまりいないので、私自身タカトビは見たことがありません。
私の知る限り鳩と鷹はだいぶ違います。両者を間違うことなどあるのだろうかと副村長の話を聞いても正直半信半疑でした。
日高村にはトンビがたくさんいます。ミサゴもよく見ますし、その他珍しい猛禽類もがんばって探せば必ず見ることができたものです。
その中でもトンビは、私にとってとりわけ馴染みが深く、毎日家の上空を悲し気な声を出してゆったりと旋回しているトンビが数羽いました。あのトンビたちも私の家が好きだったのでしょう。
多摩へ引っ越して来てからまだ一羽のトンビも見ていません。家族を日高村に残してきたような寂しい気持ちです。
「あ!トンビだ!」
と一瞬一度だけうれしくなったことはあります。
よく見たら鳩でした。私にとって初めての「タカトビ」です。副村長の話を疑ってすいません。
多摩には鳩がやたらたくさんいます。