最近テレビでおなじみのオーケーストアと激安の西友へ行ってきました。
両方とも高知にはないスーパーマーケットです。
入ってすぐは野菜売り場(これは世界中すべてのスーパー共通なのかも)。
高知では季節の野菜や珍しい地元の野菜が並んでいて飽きなかったものです。
一方、東京の野菜売り場にあるのはどこにでもある当たり前の野菜ばかり。
本屋の本のように同じ形に集められた個性のない野菜が並んでいるだけです。
それにどうも元気がありません。
高知の野菜と比べると死んでいます。
考えてみたら、
高知は生産地。野菜はまだ生まれたばかりなので、みんな活き活きしています。
対して東京は消費地。世界各地で生まれた野菜が長い旅の末、最後にたどり着く場所です。
次に待っているのは誰かに食べられるか、あるいはゴミとして処分されるか。
まあそれは高知のスーパーの野菜も同じ運命ですが。
幸い値段はあまり変わりません。
高知でも安くて質の良い野菜は産直にあります。スーパーの値段は高知も東京も大差ありませんでした。
値段が圧倒的に違ったのは魚売り場。
驚いたことに高知名物「鰹のたたき」でした。
半サクが150~200円くらい。
私の知っている高知で一番安く売っているスーパーは枝川のサンシャインでしたが、そこでも400円くらい。東京の倍くらいの値段です。
鰹のたたきは産地の高知であっても、けっして安い食べ物ではありません。
居酒屋でもけっこう良い値段がします。
1500円と言われても納得できるのが高知の鰹のたたきの相場です。
それが150円。
どんな味がするのか、怖くて怖くて買えませんでした。
それでも鰹のたたきは、オーケーストア、西友、その他東京に来てから行った2,3のスーパーすべてで売っていて、値段もどこでもだいたい同じです。
売り場に置いてあるのはきっと売れるからのはず。
だとすると東京の人もみな鰹のたたきが大好きだと思われます。
鰹は、港町の人に言わせると高知市へ持って行っただけでも味が落ちてしまうほど鮮度が命の魚です。
それが産地から1000キロ以上、はるか遠く遠く離れたこの東京多摩地方で、わずか150円で売っている鰹。
東京の人たちはいったいどんな鰹のたたきをおいしいと思っているのか。
知りたいような知りたくないような。
一瞬ですべてを破壊するほど生臭かったらどうしよう。
まだ高知の味を覚えている私には、今のところ東京で鰹のたたきを買う勇気はありません。