香川うどんの旅

最初に結論だけ申し上げておきます。

全部美味しいうどんでした。

また、行った店は全部行き当たりばったり。車を走らせている途中、偶然見かけた店に入っています。

1軒目、

桃山亭

桃山亭の温玉ぶっかけ熱。小。

あまりにも久しぶりの四国上陸なうえに、

あまりにも久しぶりの本場の讃岐うどんに緊張したのか、

あるいは、

注文の場で何かが乗り移ってしまったのか、

食べたくもない熱いうどんを注文。

しかしそんなことは関係ありません。

関東では絶対に食べられないいりこ出汁のよく効いた本物の讃岐うどんに涙が出そうになりました。

次は、

岡じま

岡じま丸亀店のぶっかけの冷。小。

この旅2日目の朝のうどんです。

昨日の間違って熱いうどんを食べたリベンジで冷たいうどんを注文。

「これこれ、この喉ごし」。四国だけの喉ごし。東京に住む我が身の不幸に涙が出ます。

しかし本当にこの注文でよかったのか。

出汁のうまさを楽しめるかけうどんへいくべきではなかったか、若干の後悔が残ります。

そして次、

セルフの浜堂

セルフの浜堂の朝ラーメン。

これにチャーシュー2枚と煮卵、メンマ、お好きな具1品の豪華トッピングが無料で付きます。

最終日の朝一発目のどんぶりはこれにしました。

前の晩、宿の地元テレビで観たこの店にどうしても行きたくなってしまったからです。

有名なうどん店の店主が開発したラーメンとテレビでは紹介されていて出汁は讃岐うどんと同じ、いりこ。

高知でも中日そばといって似たようなラーメンがあり懐かしさに寄らずにはおられませんでした。

そして最終日の二軒目は、

白川うどん

白川うどんの釜玉。小。

何度も香川へ通ってきて、最近ようやく気づいたのはうどんの名店はどうやら大通りから一本中へ入った通りにあるようです。

国道沿いには良いうどん店はありません。

そこで車を片側二車線の大通りから離し、その一本奥へ。

今度の旅は本当についています。

すぐにこの店を見つけました。

ザ・讃岐うどん、これこそ讃岐うどんだぞ、という店構え。

簡素で暖かく気取らない、歩き疲れたお遍路さんなら無意識にフラフラとのれんをくぐってしまうような店です。

さらについていたことに、

私が入店した瞬間にうどんが茹で上がり、釜玉を食べることができました。

10分ほど待てば食べられますが、基本釜玉はどこでも茹で上がったこのタイミングでしか食べられないメニューです。

食べ終わり店外へ出ると、店の前には眩しいばかりの美しい森。

久しぶりの香川に来た嬉しさと、もうあと数時間したら飛行機に乗り汚れた東京へ戻らなければならない悲しみで胸がいっぱいになります。

しかし助かったことに、お腹にはまだたっぷり余裕がありました。

次、

香川屋

香川屋本店のぶっかけ冷。小。

先程の法則をもう訂正します。

讃岐うどんの名店は国道沿いにもあります。

香川屋は国道11号線沿いにある以前から気になっていた店です。

今回ぶっかけうどんばかりの旅の中でこのぶっかけと出会えたのは収穫でした。

出汁の風味がどこよりも繊細で優雅です。

本当はいよいよかけを食べようとしていたのですが、

前に並んでいた老夫婦が二人ともぶっかけの冷を注文していたので、

つられて私もぶっかけに。

セルフの讃岐うどんの注文コーナーには魔物が棲んでいて、いつも自分の意志とは別のものを注文させられます。

しかしおかげで最高のぶっかけと出会えました。

いよいよ次が最後、

空港です。

さぬき麺業空港店

さぬき麺業の肉ぶっかけ冷。

これが最後と思ったので肉を入れてみました。

正解。

これからは通を気取り、醤油とかかけとか麺だけのうどんを食べるのはやめよう。

素直に肉を食べてもいいじゃないか。

そう思わせてくれるうどんでした。

そんなことを考えつつ、

空港の1階へ降りてみると、もう一軒のうどん屋がちょうど店を開けたところに遭遇しました。

今回の幸運な旅からして、これはここにも寄りなさい、ここのうどんを食べてから刑務所のような東京へ帰りなさいといううどんの神様の御言葉が聞こえてきます。

そこで食べたのが、表題写真のうどんです。

はやし家製麺所の醤油うどん冷。

喉ごし、味わい、香り、

なにもかもがこれこそ讃岐うどん。

最後にして最高の出会いがこの店で待っていました。

見回すと店の片隅は偉大な前総理大臣、菅氏のサイン。

色紙の中心には大きく太い文字で、

「令和」

と書いてありました。

うどん屋に令和。

他にもっと気の利いた良い言葉は選べなかったのでしょうか。

デカデカと「美味」

とでも書いてくれれば笑えたのに。

あの前総理は失望させられることの多い人でした。

 

こうして私の香川旅は何事もなく幕を閉じたのでした。




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