「雑草という名の草はない」
牧野富太郎先生からあれほど言われているのに、
今年もまた庭に生えた自然の草に雑草のレッテルを貼り、
片っ端から引っこ抜いてしまいました。
どうも私は草刈りが好きなようです。
運動不足を補うスポーツの代わりになっているのかもしれません。
気持ちの良い春風の下、
牧野先生の愛した草たちを無慈悲に葬り去り、
きれいになった庭を眺めていると、
右から悠然と大きな猫が現れました。
まるで私の仕事ぶりを細かく採点でもしているかのように、
「おい、まだここに草が残っているぞ。そこにも。あそこにも。まったく雑な仕事だ。」
とでも言わんばかりの偉そうな歩き方。
私の前まで来ると立ち止まり、こっちを見た猫の顔を見て驚きました。
目が金色に輝いています(写真)。
なんて縁起の良い猫。
おまけにボブテイル。
野良なのか飼い猫なのかはわかりません。この辺りでは見たことのない猫です。
それにしても太々しいこの態度。
百戦錬磨のたたずまい。相当な猛者に違いありません。
可愛げのかけらもない。
私としばらく見つめ合うと猫はそのままゆっくり左へと去っていきました。
あいつ、
うちの庭をトイレにしないか心配です。