高知で自然農法をやっている友人から昔、焼き芋のおいしい作り方を教わったことがあります。
その方法で焼けば、品種を問わずどんなサツマイモでも蜜のしたたる甘い焼き芋ができます。
方法を述べる前にまずは前置きを。
友人はその昔、蜜のたっぷりつまった安納芋の焼き芋を食べて感動し、「これを病気の母親に食べさせたい!」と、安納芋を育てて自分で焼いてみました。
ところができあがった焼き芋はまったく蜜もなく甘くもありません。ボソボソです。「これは安納芋ではないのか?」
そこから彼の試行錯誤が始まります。
様々な品種のサツマイモを育てたり買ってきたりしては、様々な方法で焼いてみたそうです。そして、ついにどんなサツマイモでも甘く蜜のしたたる焼き芋になる方法を発見したのです。
以上で前置きは終わりです。
その方法とは「比較的低い温度で、できるだけ長い時間焼く」。
友人は確か2時間と言ったと覚えています。
そうすればどんな芋でも必ず甘く蜜が出るそうです。
「安納芋にこだわる必要はなかったんですよ」。友人は笑っていました。
これを教わってからもうかれこれ10年くらい経つでしょうか。
今夜ついに、私も満を持して家で焼き芋を作ってみました。
アルミホイルに包んだサツマイモをオーブントースターに入れ、温度は120℃、時間はうちのトースターで一番長い60分。
芋は今日スーパーで売っていた見切り品です。高級な品種ではありません。
できたのが写真。
友人の方法に嘘はありませんでした。
ものすごく甘くねっとりした焼き芋が完成。そこかしこで皮を破って蜜があふれています。
これほど甘い焼き芋は食べたことがありません。
しかしなんでもっと早く試さなかったのか。自分で自分が本当に不思議です。