老いに抗う

若さを保つ秘訣はやっぱり「下実上虚」だと思います。

下半身にはしっかり力が入っているのに上半身は力が抜けてリラックスした状態が理想です。

年を取るとその逆、上半身に力が入り下半身から力が抜けてフワフワしてしまう。最近自分が年を取り始めて実感としてわかってきました。

そこで合気道の基本動作を数日前から再開しています。

15年ぶりの基本動作で今、下半身がガチガチの筋肉痛です。

ただ丹田にグッと力が充実している感覚。

着実に若返っている気がします。

この空白の15年の間には病院で患者さんたちと太極拳や気功を毎朝やっていましたが、

丹田を鍛えて下実上虚の状態を作るには日本の武道の方が優れていると思います。

中国の太極拳や気功は体だけではなくイメージを使うので、動きが簡単で病人が病気を治すためにやるには最適ですが、

戦国時代、過酷な戦場で生き残るために作られた日本の武道は理論に無駄がなく、ストレートに強く実用的な体を作るのにとても優れています。

(今NHKでやっている「古武道に学ぶ体の使い方」は本当にためになります)。

かつて合気道の創始者、植芝盛平翁は「わしは日々鍛錬を重ねどんどん強くなっている。だから死ぬ直前が一番強くなるだろう」というようなことをおっしゃっていたそうです。

それを聞いた若かりし頃の私、合気道の全国大会で2位になった三十代の私は「そんなことあるかい!どんなに強い武道家だって年には勝てねえぜ」と愚かにも鼻で笑っていました。

今久しぶりに合気道の稽古をやってみると、いい意味で力が抜けて昔の自分よりも体の使い方が上手くなっている気がします。

どうやら植芝盛平翁の言葉に嘘はなかったようです。




コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。