空の声

午後、治療院の外へ出ると空の高いところから懐かしい声が降りてきました。

糸を引くような悲しげな笛の音。

トンビの鳴き声です。

高知の日高村の家では毎日聞いていた懐かしい声を東京に来てはじめて聞きました。

見上げると一羽のトンビが数羽のカラスに追いかけられています。

「またか」。トンビは高知でもよくカラスに追いかけられていました。

久々の再会がカラスから逃げるトンビの姿。悲しい。

鷹とかワシの仲間の猛禽類のくせにトンビはしょっちゅうカラスからいじめられています。

本気を出せば、カラスなんて一撃で撃退できそうな立派なナリをしているのになぜかトンビはそうしません。

「実るほど頭を垂れる稲穂かな」とことわざにいうように、トンビはカラスよりも強いのであえて弱いふりをしているのかもしれません。

あるいは、強そうなのは見せかけで、トンビはカラスよりも本当は弱いって可能性もあります。カラスは相当にタフな鳥です。

ことわざにも「人は見かけによらない」といいます。

実際のトンビは鳥であって、稲穂でも人でもないので本当のことは分かりません。

とりあえず、東京にもトンビがいると分かってよかった。

少しは高知を思い出せます。

写真は、治療院の入っているビルに巣を作ったツバメ。




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