移住者獲得政策への疑問

日高村を詳細に紹介してくれた番組「村長サミット~こんな村イイネ~」がようやく高知で放送されました。

番組では日高村の他に各地の村が紹介され、過疎、高齢化、その対策としての移住者獲得と日本中同じ問題を抱え、同じような対処法を取っているという印象です。

どこの自治体も移住者を獲得するために、家賃援助などの様々な補助金政策が取られています。

それにしても思うのは、移住者に来てもらいたくて補助金を増やせば増やすほど、やってくる移住者は行政の援助がなければ生活できないタイプの人間ばかりになりはしないでしょうか。

それが地方の求めている人材なのか?

地方は、自分の力で生活できない人に金を払ってまで来てもらうほど弱っているのでしょうか?日高村に住んでいる限りではそうは思えません。

地方の移住者獲得政策をみていると、その昔、街へ牛馬を買いに行った農民が想起されます。「このつがいは、いっぺえ子牛ば生みそうやけ、ちっと値は張ったが買うてきただ。」みたいな。移住者って呼ばれると自分が家畜になったような気分になります。

ところで、

来年度、日高村地域おこし協力隊として募集しているのは、トマト農家と和紙会社の事務です。

トマトは全国のバイヤー調査で日本一に選ばれたトマトの生産者、和紙は世界中の美術館、博物館、図書館を相手に和紙を売り込む仕事で、どちらも大きな志とやる気、能力が要求される仕事です。

いわゆる高知に来る一般的な移住者の想い、田舎でのんびり暮らしたい、自然の中でのびのびと生活したい、そんな人はそもそも対象外の仕事になります。必要なのは誰よりも努力を惜しまない農業志望者と世界を駆け巡るビジネスパーソン。

できれば一日中家の前に座って野鳥を観察していたい私のような人間にはとても無理です。

先日、東京渋谷で開催した協力隊説明会では、驚くほどミスマッチングな移住希望者に虚しく日高村の説明をしながら「日高村がやるべきなのは移住者獲得努力ではなく、優秀な人材獲得努力だ」と確信しました。

ほしい人材をしっかりイメージして、その人材が来たくなるような魅力的な村づくりが必要だと思います。補助金をエサに移住者を連れてくるのではよい人材は集まりません。

テレビ「村長サミット」では、東京桧原村の村長が日高村のことをとても褒めていました。オムライス街道には見習う点がいっぱいあると。

村の外、特に都市部から日高村オムライス街道プロジェクトは非常に高く評価されていますが、実は村内ではそれほど重要視されていません。

オムライス街道をうまく活用すれば国道33号線をどこよりも魅力的な「移住者」が集まる場所にできるのに、今のところ村にその機運はないようです。

ただ私個人は「過疎高齢化対策に移住者はいらない」という立場です。人口が少なくても豊かに暮らす方法があると思っています。




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