母のいとこはをなんというのか知らないので、オバと呼んでおきます。
そのオバが、通っている人形教室の発表会をやるというので、町田まで見に行ってきました。
人形を見に行くという経験がないもので、会場でどんな人形が待っているのか全く想像がつきません。
町田国際版画美術館の一室でオバを見つけ、
「これが私の作品よ。」と胸を張って紹介された人形たちを見て驚きました。
長テーブルに5、6体は立っていたでしょうか。
大きさはけっこう大きめで、どれも皆高さは50センチほど。全員和装、オバが手作りしたという色鮮やかな着物を着ています。
ただそれだけなら私も驚いたりしません。ましてや初老のオバが一生懸命作った作品を笑うこともしなかったでしょう。
ところが私は失礼にも笑ってしまいました。
というのもオバの人形は全員頭が動物だったからです。よく見ると顔だけでなく手も動物でした。
粘土で作られた顔はトラ、ゴリラ、ハシビロコウ、カバ、パンダ、あとカメ。それに人間もいたかもしれません。
とても良くできていて、見事にリアルな動物の頭部が粘土で再現されています。本物の動物が着物を着て立ち上がり、ポーズを取っているようです。
カバなんてウインクしていました。
まったくオバは芸術家でした。
見た人を心から笑顔にする作品を、その手で作ることができます。