ずっと大事に育てているミニ盆栽の「ボン」を実家の庭に植え替えました。
小さな植木鉢から大地へと戻した次第です。
「ボン」と名付けたミニ盆栽は、10年ほど前に患者さんからいただいたもので、小さな長方形の鉢にマユミという木が植わっています。
患者さんとしては、私に鍼を刺される前に私が生き物の面倒をちゃんとみられる人間なのかを知りたかったのかもしれません。
いただいた当初は愛情を込めて「まゆみちゃん」と呼んでいましたが、呼ぶ度に妻が怖い顔で睨むので、自然と名前は「ボン」となりました。
埼玉から高知へ、そして高知から東京へと一緒に暮らし、ともに引っ越してきた盟友ボン。
付き合いが長くなるにつれ愛情も深まり、このまま小さな植木鉢にずっと入れておくのがかわいそうになってきました。
本当はもっと大きくなれるのに、私のエゴで小さな世界に閉じ込めてしまっているのではないか。
実家の庭も手入れがひと段落ついたこともあり、今日、私の手で大地に植え替えました。
この先私が四国へ戻っても、ボンはもう一緒ではありません。
多摩にしっかりと根を下ろし、大きく成長してほしいと願うばかりです。
写真はボンとは全然関係のない去年の桜。