この日照り続きで、ついにアパートの駐車場の雑草たちがことごとく枯れてしまいました。
「猛暑恐るべし。おかげで草刈りの手間が省けた。」
などと感心していると、
「誰かが除草剤を撒いたんじゃない?」と妻。
今ここ多摩市では、枯れた草木を見ると誰もが不法に撒かれた除草剤を思い浮かべます。
というのも話題の巨大中古車販売チェーンはここ多摩市内の支店がテレビCMで使われているからです。
「あの店でもこっそり街路樹を枯らしているに違いない」
私たち市民は口々に疑惑の目を向けています。
実際私も数年前、あの中古車屋の横を車で通り過ぎる時に従業員たちが敷地内の木々を乱暴に切り倒している様子を目撃しています。
伸び盛りの元気な若木をバッサバッサと切り倒していて、
白昼堂々これほど露骨に植物を愛さない姿勢をアピールする企業も珍しいなと思ったものです。
実は、その様子を見てエールを送っていたのは多摩市民では私だけだったのではないでしょうか?
私は高知で植物の強さを身にしみて知ってしまったので、どうせすぐにまた逞しく生えてくる草木を刈ることに抵抗がありません。
加えて多摩市は道路沿いに植物をやたらめったら植えまくっているので車を運転していて見通しが悪く危なくてどうしようもありません。
都知事だか市長だか建設大臣だか知りませんが、道路を植物で覆っている責任者は多摩市民の車をぶつけ合わせて楽しんでいるのではないか。
そんな疑惑も浮かんできます。
「がんばれビックモーター。」
せめて少なくとも自分たちの店の周りだけでも、この危険な木々を切り倒してしまおう。
そうやってがんばっているビックモーターに私は心の中でこっそりとエールを送っていました。
口には出しません。口に出したらアイツも木を嫌う頭のおかしい奴だと変人扱いされてしまいます。
ただそんな当時の私だって木々をバリバリ切ってしまうような会社からは絶対に車は買わないと思っていました。
長く付き合うなら当然自然を愛する心のやさしい会社に限ります。
さて、
うちのアパートの駐車場の雑草を枯らしたのは誰か?
犯人はどう考えても太陽の他にはありえません。
誰か人間がわざわざお金をかけてうちの汚い駐車場をキレイにするため、雑草を枯らしてくれるとはどうしても思えないからです。
もしもビックモーターの従業員の誰かが余った除草剤で、縁もゆかりもないうちの駐車場をキレイにしてくれていたとしたら?
それでもあそこで車を買うかどうか。
何しろビックモーターは中古車屋なのに新車のような高い値段で車を売っているので残念ながらどうしても購買意欲が湧きません。
そのようなわけで今までもこれからも、ビックモーターとは永遠に関わることのない私ですけれど、
彼らにはこの危機を乗り越え、引き続き道路の見通しをよくする努力を続けていただきたい、
とやっぱりこっそり心の中で応援しています。