「生きる悲しみ」というのは私の師匠帯津良一先生の好きな言葉です。
先生は「生きるということは悲しいことだ」という信念をお持ちでした。
私もそう思います。
(今の先生の好きな言葉はわかりません。先生の元を離れ、長い時間が経ってしまいました。先生お元気でしょうか。)。
今日『鬼滅の刃』全23巻を読み終わり、久しぶりにこの言葉を思い出しました。
それぞれに深い悲しみを抱えながらも逃げることなく前を向き、鬼と戦う鬼殺隊の皆さんには本当に心が震えます。
『鬼滅の刃』はすごい本です。
おかげで今夜はいろいろ考えさせられています。
鬼の総元締め、鬼舞辻無惨は必死になって陽の光を克服しようとしていました。
だけど鬼が太陽を克服してしまったら、もう鬼は鬼でなくなってしまうのではないでしょうか。
原理的に陽光の下を歩く闇の者というのは考えられません。日の当たる日陰のような。
それでも鬼が陽の光を克服してしまったら、きっと鬼は神になるのだと思います。
世界は時々ものすごく残酷です。
そんな時の神様は鬼のように思えます。
現実の世界ではすでに鬼は太陽を克服しているのかもしれません。