戦国時代、織田信長との戦で敗れた武田勝頼は甲斐の国、今の山梨県から土佐の国、今の高知県仁淀川町へ落ちのび、後半生をそこで過ごした伝説があります。
真実だとは信じていません、でした。
地域おこし用に最近の人が作った架空の歴史だと思っていました。
真実だと信じるには高知と山梨はあまりにも遠すぎます。あまりに遠すぎてこの二つの地域をつなげるものは何もないように思えたからです。
昨日見知らぬ方からこのブログにコメントをいただきました。
その方によると、私が自己紹介に使っている写真の犬、野良犬(当時)のシロは甲斐犬かもしれないそうです。
顔と尻尾が甲斐犬の特徴を持っているとのこと。
突如として目の前に現れた高知の中の山梨。
驚いて、ネットで甲斐犬を調べてみると、白い甲斐犬は見つけられなかったものの顔と尻尾が確かにシロとよく似ています。
特にシロの尻尾は甲斐犬の尻尾そのもののようです。
日高村には野良、飼い犬を問わずシロとよく似た犬が多く住んでいます。
仁淀川町は、日高村から仁淀川を遡った山間部にある地域。
シロの一族が甲斐犬だとすると、彼らの先祖はいったいどうやって甲斐の国から土佐の国にあるこの地域まで来たのか。
こう考えると、武田勝頼の他に両者を結び付けるものはないように思えます。
目の前で飛び跳ねていたシロが、武田勝頼伝説が真実だということを証明している気がしてきました。
シロは武田勝頼が連れてきた甲斐犬の子孫にちがいない。
シロにはただならぬ上品な雰囲気があります。
先祖が由緒正しい武田勝頼一家の飼い犬だとしたら納得です。
冷静に考えると、誰かが飼っていた甲斐犬が逃げ出して野良化した可能性もあります。遠く山梨からひとりでテクテク歩いてきた可能性だってあります(シロならできそうです)。
だけど私はシロが武田勝頼と一緒に土佐へやって来た犬の子孫だと信じたい。
シロの凛々しい顔を見ているとどうしてもそんな気がします。
シロは私が日高村にいた当時野良犬で役場の監視下にありました。(私はその監視を手伝っていました)。
現在のシロはもう野良犬ではありません。親切な夫婦の飼い犬となり幸せに暮らしています。