父の誕生日会

写真のピザは町田市真光寺にあるクチーナボナペティの確かマルガリータ。

実父の81回目の誕生日に利用しました。

私は息子のくせに実の父親の好物を知りません。

年寄りにイタリアンは似合わないかと思いましたが、何でもいいと言うので家から近くて行ったことのない店を選びました。

父は感情を表に出さないタイプです。何を食べても喜んでいるように見えますし、また何を食べても不味そうにも見えます。

これは昔からです。

家族で沖縄へ行き、地元の方の家で食事に招待された時もそうです。

大きなテーブルに並びきらないほどたくさんの珍しい沖縄料理の数々をご馳走になった後、

先方のご主人から「どの料理が一番おいしかったですか?」と聞かれた父は、

ためらうことなく即座に「きゅうり」と答えていました。

ラフテーだのゴーヤーチャンプルだのミミガーだの手の込んだ料理を脇に差し置いて、サラダ代わりの生のスティックきゅうりです。

私は子供ながらに顔から火が出るほど恥ずかしかったのをよく覚えています。

きゅうりの味など父は絶対にわかりません。親子の絆を賭けてもいいです。

父はきゅうりなんて一本だって育てたことはありませんし、おそらく自分の手に取って買ったことすらありません。

それなのに、呆れているご主人には目もくれず「いや。このきゅうりは実にうまい」と評論家気取りでなぜかものすごく偉そうにしていました。

あの時の親父はいったいきゅうりの何を気に入ったのか、今もって謎です。

亡くなった母は「お父さんには料理を作っても張り合いがない」といつも不満げでした。

昔の父はそれでも「これはすごく値段が高い」と言っておけば、味なんて関係なくご満悦でした。(沖縄のきゅうりは高価だったのかもしれません)。

さすがに80を超えた今では、値段にも気持ちを左右されることがなくなったようで、ますます何が好きなのか分からなくなっています。

そのようなわけで、こちらのイタリアンを父が気に入ったかどうかは不明です。

食事後「コロナも落ち着いてきたし、これからはこうやって時々みんなで食事をしよう」とは言っていましたが、こちらの店にまた来ようとは言っていなかった気がします。

ただ私と妻、それに妹はこちらの店をとても気に入りました。

特にピザはおいしくて、

生地は薄くクリスピー、チーズもたっぷり。私の理想のピザです。

父抜きでランチにまた行ってみたいと思っています。




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