永遠の25才

さっき「秘密のケンミンショー」というテレビで埼玉を東西二つに分ける企画をやっていました。

埼玉県民がその線引きをするのですが、みんなの引く境界線がだいたい同じ。

以前埼玉に住んでいた私たち夫婦もテレビを観ながらだいたい同じ線を引いていました。

埼玉を東西二つに分けるなんて考えてみたこともないし、もちろん口に出したことはありません。にもかかわらず埼玉県民がおおむね共通の認識をもっていることは不思議です。

これに限らず私たちが無意識にどんな認識をもって暮らしているのかを調査したらおもしろいと思います。

「高知はひとつの家族やき」というスローガンがありますが、おそらく実際の高知県民に感覚として持っている帰属意識で境界線を引いてもらったら、高知県はものすごく細かく区分されるはずです。

少なくても日高村は3つに分かれると思われます。

よそ者の私でさえ昨日室戸へ行って高知県東部は外国だと思いました。

 

ところで、同じテレビ番組では都道府県魅力度ランキングが紹介されていました。

魅力度のような相対的なものをどうやって客観的に測るのか。はなはだ疑問です。

結局東京からみたイメージで各県の魅力を決めているような気がしました。

北海道、沖縄、京都のような東京にとっての観光地が魅力度上位で、隣県の関東六県が魅力度下位。その中間に知名度に応じて各県をテキトーにランキング、そんな印象です。

そうでなければ中国四国の各県が30位台にあるはずがありません。

徳島なんて46位。明らかに日本を知らない人間が作ったランキングです。

私は関東に住んでいる頃、日本の伝統芸能が魅力的だとは全く知りませんでした。

三味線、笛、鉦、太鼓、伝統的な踊り、これらはとても退屈なもので、川越祭りや秩父の夜祭、その他お囃子が出るお祭りでいろいろ伝統芸能を聞きましたが、どれもいたって退屈で5分聞けばもう十分でした。

それが高知に来て中国四国の伝統芸能をいくつか聞いてみると、どれもビートが効いていて魂に直接響いてきます。

退屈どころか永遠に聞いていられるくらいです。

阿波踊りもそうだし、私の日高村沖名の太刀踊りもそう、それに今日初めて見た津野町の神楽(写真)も不思議なリズムに心が躍ります。

関東に住んでいた頃の知識だけで伝統芸能を語っていたら、大きな間違いをしてしまうところでした。

同じ伝統芸能というくくりでも魅力度は各地でまったく違います。

小さな日本と言えども、物事はすべてにおいて相対的でこの国のすべてを知るのは不可能です。

地域によってまったく違う魅力をもつ広い日本をランキングするのは無意味な限りです。

それに埼玉だって二つに分割できるし、高知だって一枚岩でないのに大雑把な都道府県別に魅力を語るのは2重に無意味に思われます。

 

この正月は時間でさえも相対的な気がしてきました。

今年もらった年賀状に妻の親友が年女とありました。36才。

私にとって彼女は出会った時の25才のままです。今年の年賀状もバリ島で撮った夫婦のはっちゃけ写真だったし、彼女は永遠に年を取らないと思い込んでいました。

また叔母からの年賀状には今年で70才とありました。滅多に会わないので、私の中では今でも40代の艶っぽい憧れの女性です。それがいまや70才。

時間もまた相対的で、進み続ける時間と止まったままの時間があるようです。




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