樹木葬への誤解

義理の両親が購入したお墓は樹木葬です。

私の勝手な想像では、樹木葬というのは大きな木の下の土の中に骨や亡骸を埋めるお墓だと思っていました。

その骨が植物たちの栄養となり、やがて植物は成長し命は永遠に続いていく。

墓石はなく、中心にある大きな木が墓石代わりで、墓参りに来た人はその木に手を合わせれば良い。それが樹木葬だと勝手に思っていました。

しかしおととい実際に本物を見てみるとだいぶ様子が違いました。

自分と同じ名前のお墓を見つけ、ただ死の恐怖におびえていたわけではありません。自分の死と向かい合いながらもしっかりと見るべきものは見ています。

義理の両親が入る樹木葬にはちゃんと立派な石のモニュメントがありました。その石には一緒に納骨される他の100人か200人もの人たちとともに両親の名前もちゃんと刻まれています。

大勢の人たちと一緒に一つの骨壷に入る以外は普通のお墓とあまり変わりはないようです。

もちろん樹木葬と銘打っているので、モニュメントの中心には一本の大きな木はあります。

ただ私の想像したように両親の骨は植物の栄養となり命が永遠に受け継がれることはありません。

骨は石の中に収められているので。

木はただそこにあるだけ。

がっかりしました。樹木葬とはもっと自分が地球の一部となるような壮大なお墓だと思っていました。

義理の両親に「この木の名前はなんですか?」と聞いたら、二人とも知りませんでした。自分の骨が肥料となって育てる木ではないので興味ないのでしょう。

考えてみたら、

土の中に100人とか200人の骨を直接埋めてしまったら、土がバカになってしまうはずです。

そんなバカな土ではどんな木を植えたって枯れてしまい、そこは草木一本育たない文字通りの『植物の墓場』となってしまうかもしれません。

東京では樹木葬といってもこんな感じです。




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