日高村めだか池に梅の花が咲き始めました。
冷やい冷やいと思っていても春は突然やってきます。
去年の春、色鮮やかな高知の花々が、希望と不安でいっぱいの私たちをやさしく迎えてくれました。1年前が昨日の事のように思い出されます。大家さんと初めて一緒に庭の草刈りをした時、小さなきれいな花がみんな雑草だと聞いて驚いたものです。
最初のころは刈り取ってしまうのがかわいそうなので、小さな花をよけて草を刈っていましたが、1か月もすると容赦なく花も刈っていました。雑草の勢いはあまりにすさまじく私の花に同情する気持ちはいつの間にかどこかへ消えていました。
しかしこうしてまた花の季節がめぐって来ると、再び花を愛でる気持ちもよみがえってきます。
そして雑草が伸びればまた花への気持ちが消える。
季節は廻ります。
高知は色彩の鮮やかな土地です。花、青空、よさこい。様々な色に溢れています。
そこでいつも思うのは私の前住所地、埼玉県です。埼玉県は彩の国というキャッチフレーズで呼ばれています。
埼玉のどこが彩なのか考えます。今、色彩豊かな高知から埼玉を振り返っても何も見つけられません。たぶん埼と彩の語呂合わせだけだったのでしょう。
中にいるときは疑問に思わなかったことも、外に出て初めて発見することもあります。
ところで昨日、マーケティングのコンサルタントに「これからはビジュアルコミュニケーションの時代だ」と教わりました。
ビジュアルコミュニケーションとは、絵や写真など視覚に訴える情報発信のことです。
「高知の時代が来た」と思いました。
世界のアンパンマンに代表されるように高知はビジュアル文化先進地です。
それだけでなくカフェのメニューボードから直売所の値札まで、高知には誰が描いたかわからないかわいいイラストであふれています。犬とか猫とかイノシシとかの小さくて魅力的なイラストをどこでも目にできます。
面白いイラストを探しながら歩くのも高知の楽しみのひとつです。
特に、エンコウ(河童)のイラストはたくさん見つけられます。