大滝山に魅せられて

野鳥を観察するのは一人に限ります。一人静かに山を歩けば野鳥はすぐそばまで来てくれます。

しかし語り合う仲間がいないと野鳥を見ても名前がわかりません。

そんなジレンマを感じながら一人日高村の霊山「大滝山」を歩きました。春の観光シーズンに向けて道の下見をするのが目的です。

大滝山は村に来て以来何度か歩いているお気に入りの山です。

明治時代まで大滝山は修験の山でした。巨大な岩が複雑に組み合わさった山肌、そこかしこに置かれている古い石仏など修験者のいなくなった今でも歴史ある霊山の面影を色濃く残しています。

「ここから先は神様の世界やき。」

山の麓に住む好孝老人に教わった場所は確かに空気が急に厳かになります。頂上へ行く道の途中左側に奥深く広がるその場所は、どんなに晴れている日でもなぜかいつも薄暗く、気温も一年を通じて変わらずひんやりとしています。

今日はこの神聖な場所の中に入り100メートルほど進んだ奥にある洞窟を見に行ってみることにしました。折り重なった岩を縫うように数十メートルを一人で歩くと、老人が神様の世界と言った意味がだんだんとわかってきました。気が付くと、そこには音のない静寂の世界がありました。

「なんでこんなに静かなんだろう」と不思議に思っていると、岩陰から一羽のアオバトが現れました。

薄暗い森の中で青く光るハトを見てなぜか全身に鳥肌が立つほど感動してしまいました。なぜ感動したのか今でもよくわかりませんが、とてもうれしい気持ちに包まれながら、アオバトが飛び立った後もしばらくそこに留まっていました。

大滝山と心が通じ合ったのかもしれません。

とてもよい登山になりました。

ところで、

私がアオバトを見たのは初めてでした。同行者がいないのになぜアオバトと分かったかというと青色のハトだったからです。

そして、上の写真はアオバトではなく、大滝山の麓にあるめだか池で見た梅の花とジョウビタキです。

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