地域おこしの本音と建て前

東京から高知に来たお客さんを案内すると「ここは静かでいいね」と言ってくれます。

これほど豊かな自然を誰にも邪魔されずに独占できる贅沢は高知旅行の醍醐味です。豊かな自然は他の地域にもありますが、巨大な自然を数人で独占できるのはたぶん高知だけです。

観光客に限らず移住してきた私たちも、人のいない高知が好きではるばるやって来た人が多いと思います。

そんな、人のたくさんいる場所が嫌で田舎に移住した人間が、人をたくさん呼ぶための地域おこしに果たして本気で取り組むのだろうか。そんな疑問がふと浮かんできました。

移住者の取り組んでいる地域おこしに、どうも元気のないものが多いのもそのためな気がします。とても人を呼べそうもないものばかりなのは、本気で人を呼ぼうとしていないからではないか。

それはまあ当然で、本気で「自分の仕事でたくさんの人に楽しんでもらいたい」と思う人は、人のたくさんいる都会に行きます。「自分の仕事はわかる人だけに楽しんでもらいたい」と思うこだわりの人が、少ない人相手にじっくり仕事ができる高知に集まります。

確かに私も高知で埼玉時代のように病院で重い末期の患者さんを一日に20人も治療しようとは思いません。高知では客単価の高い患者さんを一日に数名っていうのが理想です。

さらに本音を言えば私は今のままの日高村が好きです。静かな日高村が。

地元の人の本音もどうなのでしょうか?村にたくさんの人が来ることをどう思っているのでしょうか。

一概に、よそ者ウェルカムってわけでもないように感じます。

少なくとも都会の人が思っている「人口が少なくて動ける者がいないから助けてくれ」とか「何にもない村だから都会のアイデアを貸してくれ」というような貧乏くさいニーズはありません。

人口が少なくても村にはアイデアや行動力は十分にあります。

今日、全国放送で日高村が紹介されました。テレビ朝日なので高知での放送はありませんが、オムライス街道のホームページとブログのアクセス数の急激な増加をみると全国から大きな反響をいただいております。

テレビを観てくださった皆さん、番組を作ってくれた皆さん、本当にありがとうございました。

手前みそではありますが、高知県内でイベントのない普通の日でも行ってみたいと思える地域は、私たちの日高村と中土佐町の久礼大正市場くらいで、高知には魅力的で楽しいイベントがたくさんある一方、普段からにぎやかで楽しい街の少ないのが特徴です。

ただ人がいなくて静かだからと言って、さびれていると思うのは早急に過ぎます。

最初にも書いた通り人のいないのが高知の魅力です。

ただ、建て前として「にぎやかになりたい」「人がいっぱい来てほしい」「老人ばかりで大変だ」と言っておけば、補助金が入ります。

この建て前がどうしても目立ってしまうために本音がその後ろに隠れ、さらには高知の本当の良さや強さまで見えなくしてしまっている、そんな気がします。

写真は高知で楽しめる東北の味。喜多方ラーメン坂内のネギチャーシュー麺。




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