ついに牧野富太郎先生のドラマが始まりました。
今日タイミングよく少しだけ観ることができましたが、土佐弁と土佐のいろいろが懐かしすぎてストーリーがまったく頭に入ってきませんでした。
数年前、植物に興味のなかった私は、高知に移り住んで初めて牧野富太郎先生の存在を知り、即座に大ファンになりました。
まったくもっておかしなことです。
牧野先生を知った時、これほど魅力的な人物を知らずにこの国で40年以上も生きてきた自分が本当に不思議に思えました。
例えていうなら、牧野先生は聖徳太子や菅原道真、明治に限っても夏目漱石と同じかそれ以上の偉大な人です。世界に目を向けたってエジソンやライト兄弟と肩を並べられるほどの人だと思います。
そんな人を私を含めて知らない人がいるなんて、やっぱりこの国はどうかしていると思いました。
「植物が好きだ」と豪語している高知のご婦人に「牧野富太郎を知っていますか」と聞いても「知らん」と言われた時には、私が知らなかったことはさておき絶句したものです。
高知の人は、坂本龍馬をはじめとして幕末の志士をものすごく自慢にしますが、牧野富太郎先生を誇りにしていた人はあまりいないような気がします。
当時佐川町と越知町で数人会ったことがあるくらいです。
ただ坂本龍馬は立派で胸を打つ言葉をたくさん言いましたが、実際に何をやってきた人かはよくわかりません。
その他の志士だって、こんなことを言っては高知の人は怒るかもしれませんが、だいたい暴力的な人か勝馬の尻に乗っかってきたような人物ばかりです。
それに比べて牧野先生は実績も人柄もずば抜けていてます。
明治以降で日本が世界に誇れる偉人を挙げるとすれば、この方が筆頭にくると私は思っています。
だって植物学を作った人です。
この方がいなかったら今も世界は名前のない植物だらけ。
世界中に植物の魅力を広めた人物です。
植物と人の絆を作った人類初の人物。
おそらくNHKの中の誰かも私と同じことを思った人がいて、今回ドラマの主人公になったのではないでしょうか。
こうして日本中の人がドラマを通して牧野富太郎先生を知ってくれて本当に幸せな気持ちになっています。
先生と私はもちろん縁もゆかりもありません。それでもなぜかうれしくなります。
写真は日高村の秘密の場所に咲いているバイカオウレン。
今日ドラマで牧野先生のお母さん、広末涼子さんが自然な土佐弁で好きだと言っていた花です。