一周回って鍼の良さを知る

鍼灸師なのに高知へ来て初めて鍼を打ちました。

鍼というのは不思議な道具で、誰が刺しても身体が勝手によくなります。

なので腕の悪い施術者でも一人前の鍼灸師として働いているのが大勢います。

私は、それがなにか治療に手を抜いているような感じがして、何年か前から鍼灸師なのに鍼は使わずに仕事をしていました。

道具に甘えずに頼らず、素手で患者さんに向き合うほうが真剣勝負ができて、よりよい効果が出ます。

もう鍼は一生つかわなくていいや。そう思っていました。

にもかかわらず、

今日はぎっくり腰になった友人がどうしても鍼を体験してみたいというので、久方ぶりに鍼を持って出かけました。

きっと何か魔が差したに違いありません。急に鍼を打ってみたくなりました。

ある治療法が効いているかどうかは、患者さんの変化だけではなく自分の体も変化するのでわかります。それが鍼灸の不思議なところです。

鍼を打ちながら、ものすごく汗をかきました。

「鍼も悪くないな」

鍼は、施術者の集中力をスムーズに誘導してくれます。治療がすごく楽な上に効果も高い。

速攻で考えを変えました。

これからは鍼も治療に使います。

 

冒頭で「道具は使わない」などと偉そうに言っていましたが、実はお灸は伝家の宝刀として昔からよく使っていました。

埼玉時代、お灸はものすごく効果があったので、高知に来てからも必ず使っています。

集中力を使う代わりにお灸を使った方が楽だからです。(手抜き?ではないと思います(笑))

しかし、このお灸が高知では思ったほど効果が上がりません。女性の患者さんはまだよいのですが、男性はほとんど全滅。終わった後、みなさん首をかしげています。

これは埼玉と高知の地域差なのか。わかりません。

愛媛はお灸がとても人気があると聞いています。同じ四国としてどんなお灸をやっているのか今度勉強しに行ってみたいと思います。

今日の鍼の効果をみて、これからはお灸は減らすことにしました。

それにしても今日鍼を打った感覚は、野球でホームランを打ったような爽快感がありました。

鍼灸師の免許を取って15年以上、ようやく初めて鍼の良さを知ったのかもしれません。




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