多摩市役所の主催している「まち歩き」企画に挑戦してきました。
4キロほどのコースを2つ歩き、途中チェックポイントになっている8つの商店であらいぐまラスカルのカードをもらう期間限定のイベントです。
今日一日で全部制覇してしまいました。ラスカルコンプリート。
多摩市内にはラスカルや赤毛のアン、トムソーヤーの冒険などのアニメーションを作った会社、日本アニメーションがあるのでいつもラスカルが大活躍しています。
この「まち歩き」は高知県日高村でいうなら、フットパスとオムライス街道スタンプラリーと忍者もへいくんを合わせたような企画です。
違いは、多摩市のまち歩きにガイドはいません。市役所などでコースマップをもらい、期間内に好きな時好きなだけ歩きを楽しむシステムです。もちろん無料。
毎年たくさんの人がチャレンジしていると聞きました。
一方、日高村フットパスにはガイドが付いて有料です。お客さんには、ガイドを務める村の人とのコミュニケーションを楽しめるメリットがある反面、村の中を自由に自分のペースで歩くことができず、結局少ない人数しか村へ呼び込めません。
地域おこし協力隊の私としては、誰でも自由に日高村を歩いて楽しめる「マップ」を作りたいと思っていましたが、住んでいるうちには実現できませんでした。
また、村歩きとオムライス街道スタンプラリーを組み合わせた楽しいイベントができないかと考えたこともあります。オムライス食べながら村の名所を歩いて訪ねるような。
当時オムライス街道に参加していたのは11店舗。歩いてカロリーを消費するとはいえ一日に11皿のオムライスを食べられる人がいるとは思えません。
それにオムライスを食べないお客さんにスタンプだけ押してくれとお店に頼むなんて想像もできませんでした。お店に一円も落とさない企画なんてとんでもない話です。
結局企画倒れになりました。
ところが、
多摩市のまち歩きでチェックポイントをやっている8つ商店では、私たち参加者は一銭も使う必要はなく、ただ無料のラスカルカードをもらうだけでもかまいません。
それでも、何も買わない客なんて怒られるんじゃないか。恐る恐る8軒の店のドアを開けると、
店の人はみんな笑顔で私を迎え、喜んでカードをくれました。何にも買わなくても本当に大丈夫です。
よりたくさんの人に地域へ来てもらえば、長い目で見ると結局店も繁盛する。
目先の利益に囚われない地域おこしの大きなビジョンが、多摩の「まち歩き」にはありました。