ツバメの学校

昼過ぎに雨が止むと、ツバメたちが騒ぎ出しました。

外を見ると15羽ほど。体の大きな親ツバメが数羽いる以外、ほとんどはまだ巣立ちしたばかりの小さなツバメたちです。電線にとまったり、空中を追いかけっこしたりと元気に遊んでいます。

ふと、一羽だけまったく飛ばずに電線にとまったままのがいることに気がつきました(写真)。

他のツバメと比べても体も小さく、まだ産毛も残っているようにもみえます。

この電線にまで飛んできたのだから、飛べないわけではないはずですが、なぜかこの一羽だけ電線から動こうとしません。

他の兄弟たちが飛んでいる様子を見ても、不器用に羽を広げてみるだけですぐに諦めてしまいます。

やがてひとり電線の上で昼寝を始めてしまう始末。

時々親ツバメが飛んで来ると、まるでまだ巣の中にいるかのように大きく口を開けてエサをもらっていました。

すると近くの電柱に悪そうなカラスが登場。仲間を呼ぶような怪しげな声で鳴き始めます。

とにかくこの小さなツバメが飛ぶまで見守っていなければ。カラスに襲われでもしたら大ごと。

これが家で仕事をするメリットです。仕事をしながら他の仕事ができます。おまけに今日は雨のおかげで患者さんもいません。

思う存分ツバメのボディガードができます。

観察していると、ツバメとスズメは意外と仲が良いのを知りました。一緒に遊んでいるように見えます。

また、ツバメは、ちょうど人間の水泳プールのように全員が飛ぶのをやめて休憩する時間があるようです。

一斉に飛んでいるツバメが全部電線に戻ってきて休む時間帯があります。

それにしても、待てども待てども小さなツバメは飛びません。電線にとまったまま。

だんだん心配になってきました。このまま夜になったらどうしよう。

このツバメはもしかしたら先天的な障害があって飛べないのかもしれない。

不安はつのります。

ところがちょっと目を離した隙に消えていました。他のツバメたちと一緒に。

みんな一斉にどこか他の場所へ飛び去って行きました。

時計を見ると午後2時。ちょうど私の鍼灸院が午後の診療を始める時間です。

「仕事に戻りなさい」

ツバメたちに言われた気がしました。




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