知り合いの勤めている会社の支店で新型コロナの感染者が出ました。
大きな会社です。同じフロアで働いていた従業員50人が無期限の強制的出社禁止。
その知り合いが聞かせてくれた話によると、
当然、当初社内は「大変なことになった」と大騒ぎ。倒産するかしないかくらいの切迫した空気になったそうです。
ところがしばらくしてみんなおかしなことに気がつきました。
なぜか業務に支障が出ない。
50人が突然いなくなり、ついでにテレワークの従業員がいないので、業務はめちゃくちゃになっていいはずなのに、いつまで経っても会社は全然大丈夫。
いつもと同じ順調な毎日が変わることなく今日も続いています。
するとみんなだんだん恐ろしくなってきました。
いなくてもいい従業員が会社にはいっぱいいる。
今回のことでそれに気づいてしまった経営陣が、事態が収まったタイミングで大規模なリストラに着手するのではないか。
コロナ不況もささやかれる昨今、社内では今そんな恐怖が蔓延しているそうです。
さらに社内には気になることがもうひとつ。
感染者は病気が治ったとしてもはたして会社へ戻ってこれるのか。
これほど大きな影響を周囲に及ぼしてしまってから再び帰って来るには図太い根性が必要です。
白い目でも見られるでしょう。辞めてしまうのではないか。
その点をみんな心配していると知り合いは言っていました。
すでに社内ではその感染者に「コロナちゃん」とあだ名が付けられているそうです。
私たちはだれもが次のコロナちゃんになる可能性があります。
明日には自分がコロナちゃんになっていたとしてもちっともおかしくありません。
世界中のコロナちゃんがインフルエンザのような普通の感染症患者として、騒がれず静かに社会復帰できるのを祈っています。