コロナに苦しむインドの惨状を、
聖火リレーの様子を伝える同じニュース番組で観るのは辛いものがあります。
聖火ランナーはみんなニコニコ笑っていますが、
見ているこっちは全然笑えません。
世界の人があれほど苦しんでいるのに、
いったい聖火リレーの何が楽しいのか?さっぱりわからなくなりました。
「安心安全」だとか「ワクチンの接種状況の改善」だとか言う以前に、
この不幸な世界を横目にオリンピックを開催すること自体、日本人としてとても恥ずかしい。
数年前、仁淀川に子供が流され行方不明となり、みんなが必死に捜索しているその横でバーベキューを楽しんでいたグループがいたのを思い出されます。
その時、人の悲しみを思いやれない、ああいう無神経な人間にだけはなるまいと誓ったのに、今オリンピックのせいで自分があのバーベキューグループの一員になってしまったかのような憂鬱な気分です。
「私たちの姿を見せて人々に感動と勇気と元気を与えたい。」
聖火ランナーやオリンピックのアスリートたちは口々にそう言います。
犬や猫にエサでも「与える」ように、世界中の悲しんでいる人たちに彼らアスリートが感動やら元気やらを与えられると本気で信じているのなら、
ぜひインドや大阪の病院へ直接出向き、そこにいる人たちの目の前でご自分の「プレイ」を見せてあげたらいいと思います。
それができないのなら、
せめて自分たちに使われる無駄なワクチンを、今まさに死と直面しているインドの人たちのため譲ってあげてほしい。
そうしてくれれば、私も少しはオリンピックを応援する気になれるかもしれません。