来日中のアメリカ生まれアメリカ育ちの甥っ子とステーキハウスへ。
5種類あるステーキソースはどれにするか聞いたら、
「そんなのいらない。何もつけない。」と言います。
「偉い。肉そのものの味を楽しむってわけだな。偉いぞ。」と私が褒めると、
甥っ子は心配そうに「レアにできるかな?」と聞くので、代わり私が店員さんに聞いてみたら、
「もちろんレアにできます。」との返事。
すると甥っ子は調子に乗ってメニューの写真を指し「この野菜いらない」と言います。「肉だけでいい」と。
それは実に男らしいと感心して、今度も私が代わりに店員さんに聞くと、
「それはできません。」との返事。
続けて店員さんは「ライスは大盛りにもできますがどうしますか。」と甥っ子に聞いてきました。
「ライスって何?」と甥っ子。
店員さんの発音が悪かったようです。「ごはんのことだよ。」と教えてあげると、甥っ子は驚いた顔をして
「いらない。」と言うので、「私のは大盛りで。」と店員さんには伝えました。
オーダーが終わると、甥っ子は小声で
「ステーキにごはんは合わないよ。」と言います。
今度は私が驚いて、
「ステーキとハンバーグにはごはんがないと寂しくて死んでしまうぞ。」と教えてあげると、「ふーん。」と納得いかない顔をしていました。
とにかく肉だけを食らうというのがアメリカ流のステーキの食べ方のようです。
ただ肉が少し硬かったようで噛みきれずに四苦八苦しているところを見ると、まだまだ幼い小学校の4年生。
帰り際にアメリカ人はみんな甥っ子みたいに肉だけを食べるのか?と聞いたら、
「僕だけだよ。」と無邪気に笑っていました。