のら犬シロのルーツを見つける

私は村役場で日高村オムライス街道の情報発信をしています。ただ庁舎内での机の配置は、オムライスやネットとは全く関係のない鳥獣担当者の隣、その隣はイノシシ担当者の机です。

おかげで日高村で発生する動物関連の事件はいやがうえにも耳に入ります。私にとって動物はオムライスと同じかそれ以上に興味もあり、邪魔にならない限り時々同行させてもらいます。

以前この日記ブログでも紹介した野良犬シロも、そうやって知り合いました。

シロ。

シロは以前と変わらず野良犬として自由に暮らしていますが、今は一日の大半を親切な家庭の庭に勝手に住み着き、幸せな毎日を過ごしています。

今日は、シロのうろついている場所からさらに山深い場所にある集落の、そのまたさらに山際にある家が犬屋敷になっているというので行ってきました。

ただ村民から苦情があったわけではありません。

先週、たまたま近くに来た小動物愛護センターの職員が、当の犬屋敷を偶然に発見し保健所に通報。今回、保健所の職員と私たち村の職員が状況の確認に行くことになった次第です。

現場へ着くと犬屋敷はゴミ屋敷でもありました。不機嫌なおじいさんが1人で暮らすゴミだらけの家、その前を走る狭い道の両側から無数の犬が吠えかかってきます。

「おまんらなんや!帰れ!」

と怒る屋敷の主に何頭いるのか聞くと

「10ばあはおる。」

あいまいな数字を胸を張って答えてくれます。

数えてみると14頭。

それに驚いたことにみんなシロにそっくり!シロがここから逃げ出してきたのはすぐに分かりました。間違いなく全員シロの親戚たちです。

それにしても、放し飼い、無登録、無秩序な繁殖。

その他犬を飼う人が守らなければならないあらゆるルールを完全に破った飼い方。それでも私たちの周りを跳ね回っている犬たちの様子を見ると栄養は行き届いているようです。それに飼い主によくなついています。

「名前はあるがですか?」

「あるでえ!あれが熊で、あれは次郎や。」

適当に言っているようにも思えます。

保健所の職員がお説教を始めました。もちろん飼い主の老人は聞く耳を持ちません。

「うちの犬は繋いだり閉じ込めると死んでまうんや。」

理屈から言えば保健所の女性が100%正しいのは分かります。でも犬たちを見ているととても幸せそうに見えます。

そこは山に近いイノシシの群れに囲まれてくらしているような場所で、犬が自由に動き回ることで田畑をイノシシの被害から守っているとも言えます。

近所の村民から苦情が出ないのにはそんな理由があるのかもしれません。

ルールを守らない飼い方をされて、ここの犬たちは間違いなく短命でしょう。ただ短命だからと言って不幸でしょうか?

人間も犬も長生きはそんなに良いことなのか?

短い命でもイノシシと闘って自由に走り回って一生を終える犬はとてもいきいきしていました。




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