ちょっと近所に国宝を見に行く

シャッターチャンスはカメラのない時に現れる。

昨日、私が仕事を休んだ時に限って、巨大なスズメバチの巣を取りに行く仕事があったそうです。

反対に、カメラを持っている時にはたいした事件が起こらない。

写真あるあるではないでしょうか。

今日は平和な一日でした。

ただし明日は大事な日です。

明日、一年に一度たったの一日だけ日高村小村神社(写真)が所蔵する国宝の刀が一般に公開されます。

金銅荘環頭大刀(こんどうそうかんとうのたち)

古墳時代末に作られた現存する日本最古の伝世の刀です。

ここまで古いものになるとたいていのお宝は、土の中から出土するのが普通ですが、この刀は1200年もの長きにわたって小村神社の社殿に大切に保管され伝えられてきました(伝世)。

国内に同時代の伝世品は数点しかありませんが、他は全部関西圏にあり、都からこれほど離れた土地にあるのは奇跡といえます。

おそらく日高村(古い名前は日下)は何か特別な土地であったに違いありません。

さて、これほど貴重な国宝が一年に一日だけ公開される明日、拝観するために3時間行列に並ぶ必要はありません。

行けば誰でもすぐに見られます。見に来る人はあまりいないはずです。

去年までの私は「この貴重なお宝をネタにもっとたくさんの人を集めて、村おこしに利用しよう」と考えていましたが、今の私は「今のままの誰もいない静かな拝観日が最高」と思っています。

大切な国の宝を目先の金儲けのために利用するよりも、いち村民、いち国民として1000年後の子孫にこの国宝を引き継ぐ方が大切な使命だと考えるようになりました。

それに、

たとえ一日であっても、貴重な国宝を他の人に遠慮することなく自分の目の前に独占できる幸せは、なかなか味わえるものではありません。

東京や京都の国宝展の異常な人混みが、はるか下界で起こっている人間界のささいな出来事に見えるゆったりとした拝観時間です。

日高村に限らず高知では、紅葉などの自然美もたいがい一人で独占できます。

車の渋滞、人の行列、マナーを守れない人に眉をしかめること、そんな暮らしは遠い遠い過去になりました。

人がいないことは高知の大きな強みです。(私は自分が移住者のくせに、高知の地域おこしに移住者はいらないと思っています。)

もちろん、人混みが大好きな人にも高知は楽しい場所です。ちょうど明日は小村神社の国宝拝観日の裏で、坂本龍馬の生誕祭とそれを記念するよさこいで大騒ぎができます。

ところで国宝は撮影禁止。大事なものは撮影できない。これも写真あるあるです。




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