「雑草はなぜそこに生えているのか」を読んで

この本を読む前、高知にいて日々雑草と戦っている頃の私は、雑草は根性でそこに生えているのだと思っていたので、自分が雑草を上回る根性で刈り取れば、いずれは雑草に勝つことができる。そう思っていました。

そこで当時、全部の種類の雑草を一度にやっつけるのは無理なので、まずは一番目立っていて質の悪いカラムシという雑草をやっつけることにしました。

スコップ(西日本ではシャベル)を持ってきて根っこから掘り起こし、畑のカラムシを全滅にする作戦です。

ところが、何度カラムシの群落を根こそぎにしても、彼らが根絶やしになることはありません。

何回作業をしてもしばらくするとまた生えてきて、少し放っておくとすぐまた元のカラムシの群落に戻ってしまいます。いや。元の状態よりも増えているような。

結局、私の根性はカラムシを上回ることなく、雑草に敗北したまま東京へ移ってしまいました。

稲垣栄洋著「雑草はなぜそこに生えているのか」ちくまプリマー新書、を読むと、雑草の中には切られた根や茎からさらに芽を延ばして増えていく種類の雑草があるそうです。

おそらくカラムシもそのタイプなのかもしれません。

だとすると、私の根絶やし作戦はカラムシを全滅させるどころか、せっせとカラムシを栽培し増やしていたようです。

この本を読んで、雑草は決して強い植物ではなく、弱いながらも子孫を残すという目標を決して見失わない戦略家だと知りました。

高知にいた頃の私はその戦略に見事にはめられていたようです。

雑草は子孫を増やすために深遠で複雑な仕組みを持っています。

とても単純な根性論で太刀打ちできるものではないと、この本を通して学びました。

結局、雑草を根絶やしにしようなどという愚かな野望は捨て、細々と目についた草をこまめに抜くのが雑草との一番穏やかな付き合い方かもしれません。

この本を読むと早く高知へ戻って雑草と上手に付き合ってみたくなります。




2 Replies to “「雑草はなぜそこに生えているのか」を読んで”

  1. からむし 知らなかったので、検索してみました。帯や着物 高級な繊維が取れるとか。この本の作者に息子は会ったこともあるとか。早速読んでみたいと思っています。

    1. この本を読んでいろいろ理論武装できました。息子さんは著者の方と会ったことがあるのですね!さすがです。

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